自動車業界の波
嘉定に住んでいることもあり、自動車業界には少し興味をもっている。
これからカテゴリに中国ニュースという項目を増やし、
自動車業界や物流、サービスなどの中国に関わるニュースを紹介していけたら
と思う。
(自分の興味のある分野だけね、カタヨリがあります)
今日はNIKKEI BPに載っていた記事を紹介します。
ちょうど先日、自動車メーカーが次々と中古車市場へ乗り出してきている
話をしましたが、合弁でなくても外資が参入できるようになるようです。
中古車市場を対外開放へ、販売業者のチェーン化を推進
中国商務部は10月25日から11月15日にかけて、公布済みの「自動車貿易政策(意見募集稿)」に対して、広く社会に意見を求めている。この政策は中国初の自動車貿易関連の総合的な政策規約として、8章50条にわたる内容には、自動車販売・中古車流通・自動車部品流通・自動車廃棄処理・自動車リサイクル・自動車対外貿易などに関する自動車貿易業界をほぼ全面的に網羅する関連規定がまとめられている。同政策の実施に伴い、中国の自動車産業は部品・生産・販売から中古車取引まで、外国企業に開放され、自動車市場は全面的な革新期を迎える。
■ブランド販売とサービスを推進
中国市場の自動車販売では、ブランド販売とサービスをより推進していく必要がある。2005年からまず乗用車に対してブランド販売とサービスを推進し、2006年までにすべての車種に拡大していくことが求められる。
政策の実施により、ブランドライセンスがない業者や経営条件を備えていない取次販売業者への自動車供給は禁止される。また、自動車サプライヤーは生産停止になった車型を社会に対してタイムリーに公開し、かつ合理的な期間内にその部品供給を確保しなければならない。
現在、中国の自動車販売分野において、90%の取次販売業者はメーカーからライセンスを取得しておらず、そのほとんどは販売代理店から直接商品を手に入れている。そして、これが自動車市場で価格の混乱を招いている。今後はこれら90%の取次販売業者が淘汰され、メーカーの販売管理に効果が上がる一方で、価格の上昇を招くことが懸念される。
■外資単独で中古車市場に進出可能に
中国政府は中古車の流通を奨励している。今後、競争のメカニズムをつくり、流通ルートを広げ、条件を備えた自動車ブランド取次販売業者などの経営主体の中古車取引や各地での支店設立によるチェーン経営展開を推進していく方針。
上海VW(フォルクスワーゲン)と上海GM(ゼネラルモーターズ)が既に中国の中古車市場に進出しているとはいえ、中古車取引は中古車取引市場に集中しているのが現状。新規定は外国企業が中古車市場に進出する際の障壁を取り除くことになる。中古車市場の開放は外資系企業に多額の利益をもたらすと同時に、既存の取次販売業者の淘汰を招く。中古車取引で豊かな経験を持つ外資系メーカーは取次販売業者と共に、ブランド管理による中古車認定や品質保証、完全なアフターサービスを提供すると見られる。中古車取引において、外資系メーカーは中国メーカーより優位に立つだろう。
■輸入割当の撤廃が輸入車の値下げを促進
中国政府は自動車対外貿易に関し2005年1月1日から輸入車のライセンス管理を取り消す。これは中国自動車産業の保護政策としての輸入割当の撤廃を意味するものである。今後、中国市場に入る輸入車は制限を受けないため、輸入車の大幅値下げを誘発する可能性があり、中国自動車市場の革新が進むだろう。
■部品市場も対外開放、競争はより熾烈に
自動車部品について、中国政府は自動車部品の流通にフランチャイズ、チェーン経営を実行し、規模化・ブランド化・ネットワーク化へ向かうべく、企業のリストラ、構造改革、規模的効果とサービスの向上を後押ししていく。
この政策により、部品市場も外資系企業に開放される。現在、中国の自動車市場は依然、混乱、分散、無秩序の状態にある。米Delphi社、独Bosch社などの合弁部品メーカー以外の中国の民営部品メーカーは外資系企業に対抗するだけの実力がないため、国家による保護を失った後は、外国企業との熾烈な競争に直面するだろう。
(アジアインフォネット 2004年11月3日)