軟綿綿日記-中国/上海/嘉定-


聯想 IBM買収の衝撃

なぜかわたし、1999年分から中国ノートPC市場のデータを集めていた。
そのデータによると、売り上げ常に3位以内を保っていた
聯想とIBM両社がひとつになっちゃった!!
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(12/8)聯想、IBMパソコン事業を1800億円で買収
 【北京=桃井裕理】中国のパソコン最大手、聯想集団(レノボグループ)は8日、米IBMのパソコン事業を全面買収すると発表した。買収総額は17億5000万ドル(約1800億円)で、中国企業による外国企業の買収としては過去最大規模。これにより同グループは世界3位のパソコンメーカーになる。IBMは企業向けサーバーや情報技術(IT)サービス事業に特化し、パソコン事業から事実上撤退する。

 8日午前、北京市で柳伝志董事局主席(創業者、会長に相当)ら聯想首脳とIBM幹部が会見して明らかにした。

 聯想はデスクトップ型からノート型までを含むIBMのパソコン事業について、研究開発、生産、販売など全業務を買収する。聯想は5年間は「IBM」のブランドを使用する権利を持ち、「ThinkPad」の商標と関連技術を獲得。IBMのパソコン部門のほぼすべての従業員約9500人は聯想に移籍する。買収手続きは来年4―6月期に完了する。

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で、宏碁電脳(Acer)とか広達電脳(Quanta)なんかは
IBMのOEMでやっていたけど、今後どうなるんだろ?
と思っていたら、以下の記事。

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(12/9)中国・長城電脳、IBMとの合弁解消
 【北京=桃井裕理】中国のパソコン大手、中国長城計算機深セン(長城電脳、深セン市)は9日、米IBMとの中国での合弁会社に保有する株式20%のすべてをIBMに売却すると発表した。IBMがパソコン事業を聯想集団(レノボグループ)に売却することを受け、長城電脳はIBMとの合弁を解消する。

 長城電脳とIBMのパソコン生産合弁会社は「「長城国際信息産品」(深セン市)で、IBMが80%出資している。長城電脳はまだIBMと株式譲渡契約を結んでおらず、売却価格は明らかにしていない。

 IBMはパソコン生産の大半を台湾企業などからOEM(相手先ブランドによる生産)調達しており、長城国際は主要な生産拠点だったが、今後は聯想の傘下に入る見通し。

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聯想って、前身は中国科学院の研究員がものすごい小さい小屋で、
東芝のノートPC販売代理から始めたみたいだけど、
80年代に国営企業からでた数人のエンジニアが始めたこの会社が、
IBMを買収する結果になるとは。。。。
IBMに代表される高い技術力のある外資系がこぞって中国PC市場に
参入してきた90年代初期にだって、
この結果は誰も予想だにしなかったでしょうね。

以前あつめた資料の、薄田雅人さんが書かれた記事に、
少しヒントになるようなことが書いてあった。
王秀小姐の『企業領袖-14位風雲人物焦点問題訪談録』(2000年, 遼寧人民出版社)
を引用している。

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王秀の問い「圧倒的に強大な外資との競争のなかで、聯想の強みはどこか」
に対し、柳傳志はこう答えている。
「IBMは、世界中の市場に向かい製品をつくる。その総量はじつに年間900万台にも達する。だが、中国市場だけをみれば、わずかに20万台程度でしかない。そうした彼らが、中国市場だけのためにわざわざ機種を投入するだろうか」

柳はさらにこう続ける。
「外資は、たしかに中国市場開拓のために、経営陣の現地化(ローカライゼーション)を進める。だが、多くの場合、中国現地法人のトップに座るのは台湾や香港系の華人たちだ。彼らが、いまの中国の消費市場を本当に熟知していると言えるのか」
つまり、柳傳志によれば、企業としての実力で単純比較するならば到底敵し得ないIBMのような巨人に対してでも、「針対市場」--すなわち、徹底的に標的市場に対し、その特徴を庶民生活レベルから了解し尽くし、そのニーズに対して的確に、ピンポイントで経営資源を投入すれば勝機があるということになる。そして、いまのところ、聯想の挑戦はこうした思想に基づきながら、着実な成果を上げてきている。

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なにが起こるかわからない、

中国というところは面白い。
by senhuixin | 2004-12-09 23:44 | 中国ニュース

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中国上海・嘉定生活・ものづくり日記。         大学時代に旅先で生中国語と出会い、そのリズムと響きの虜になる。現在は中国各地方の人々と台湾同胞に囲まれ、日々是戦闘、惨敗もあり。2005年現在休養中。
by senhuixin
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